【速報】水野優也さん、チェロ部門で優勝!
2025年5月14日(日本時間15日)、チェコの首都プラハで開催された第76回プラハの春国際音楽コンクールのチェロ部門本選において、日本人チェリスト・水野優也さん(27歳)が見事第1位に輝きました。
水野さんは、この日のファイナルステージでバッハの無伴奏チェロ組曲第6番からの抜粋に続き、マレク・プラジル指揮プラハ交響楽団とドヴォルザークのチェロ協奏曲を演奏。繊細かつカンタービレ豊かな表現で聴衆を魅了し、盛んな拍手と歓声を浴びました。
優勝の副賞として、水野さんは来年のプラハの春国際音楽祭での演奏機会を得ることになります。
チェロ部門最終結果
- 第1位:水野優也(日本)
- 第2位:ティル・シューラー(ドイツ)
- 第3位・聴衆賞:アレクサンドラ・カーラー(オーストリア)
オーボエ部門では1位該当者なし、ロシアのフェドル・オスヴェルが最高位
同コンクールのオーボエ部門では、現地時間5月13日に行われた本選の結果、1位該当者なしという結果となりました。最高位となる第2位はロシアのフェドル・オスヴェル(21歳)が獲得。彼はオーディエンス賞、プラハ市賞、ベーレンライター賞も同時に受賞しています。
オーボエ部門最終結果
- 第1位:該当者なし
- 第2位:フェドル・オスヴェル(ロシア)
- 第3位:ペドロ・モレイラ(ポルトガル)
- 審査員特別表彰:レアンドロ・ラザーリ(イタリア)
オーボエ部門では今年、史上最多となる254人が参加登録し、その中から選ばれた3名がファイナルに進出しました。ファイナリストたちはイジー・ゲムロート作曲「オーボエと管弦楽のための協奏曲」およびボフスラフ・マルティヌー作曲「オーボエと小オーケストラのための協奏曲 H.353」を、ロベルト・クルジークの指揮によるプラハ・フィルハーモニアの伴奏で演奏しました。
水野優也さんのプロフィール
水野優也さんは1998年、東京都出身。桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コースを修了後、ハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽大学で学び、現在はオーストリア国立ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学でクレメンス・ハーゲンのもとで研鑽を積んでいます。
これまでに2020年の日本音楽コンクール第1位、2024年エンリコ・マイナルディ・コンクール第1位など、数々の国際コンクールで入賞。ジャパン・ナショナル・オーケストラのコアメンバーとしても活躍し、ソリストとして東京交響楽団、読売日本交響楽団、京都市交響楽団など国内外のオーケストラとの共演も多数行っています。
2023年には「水野優也×反田恭平 コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ&ショパン:チェロ・ソナタ」をリリースし、CDデビューも果たしています。
プラハの春国際音楽コンクールについて
プラハの春国際音楽コンクールは1947年に指揮者ラファエル・クーベリックらによって創設されたチェコを代表する若手音楽家の登竜門です。毎年管楽器・弦楽器・鍵盤楽器など様々な部門から2つの楽器を選んで実施しており、今年はオーボエ部門とチェロ部門が開催されました。
同コンクールはプラハで毎年開催される「プラハの春国際音楽祭」に先立って行われ、ファイナルの様子は同音楽祭の公演としても位置づけられています。今年の音楽祭は5月12日に開幕し、日本からは東京交響楽団も出演予定です。
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