コンクール概要
Musica Panenkaは、チェコ(プラハ)出身の名ピアニスト、ヤン・パネンカ氏(1922-1999)の名を冠したプロジェクトです。このプロジェクトは、音楽を志す若い世代がチェコの音楽作品を通じて世界へとつながるよう支援し、多くの方々がチェコ音楽に親しみを持ち、交流を深めることを目的に活動しています。
パネンカ氏のご子息にもご賛同をいただき、氏の生誕100周年を迎えた2022年に初めて「チェコ音楽の祭典」が開催されました。以降、毎年コンクールが開催され、チェコ音楽の普及と若手音楽家の育成に貢献しています。
今年2025年のコンクール本選は、4月20日に名古屋音楽大学めいおんホールで開催されました。コンクールには、アマービレコース、ピアチェーレコース、グランディオーソコースの3つのレベル別コースがあり、ピアノ、声楽、弦楽器、管楽器、アンサンブルの各部門で競われました。
受賞者情報
2025年のグランディオーソコース・ピアノ部門では、京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程修了の安藤元宏さんが最優秀賞を受賞し、優勝を飾りました。また、優秀賞には隠岐昂晃さんが選ばれています。
各部門の結果は以下の通りです:
グランディオーソコース
ピアノ部門:
最優秀賞:安藤元宏
優秀賞:隠岐昂晃
声楽部門:
最優秀賞:加藤真由子
優秀賞:木崎美和
弦楽器部門:
最優秀賞:溝口琴音
優秀賞:長﨑奏温
管楽器部門:
最優秀賞:豊田悠華
優秀賞:若林さほ
アンサンブル部門:
最優秀賞:草深聖依子・坂田晃子・萩賢輔
優秀賞:鈴木颯斗・松永公平
「Musica Panenka 2025 グランプリ」、「宗次賞」、「聴衆賞」については、7月21日に宗次ホールで開催される受賞記念コンサートの表彰式で発表される予定です。
安藤元宏さんについて
安藤元宏さんは、7歳からピアノを始め、大阪教育大学学校教育教員養成課程中等教育専攻音楽教育コースを卒業後、京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程音楽学専攻に進学しました。
これまでに「第24回”万里の長城杯”国際音楽コンクール大学の部第1位」や「第4回ラフマニノフ国際ピアノコンクールJAPAN G部門ロシア作品賞」などを受賞しています。
2025年2月には「バーゼル国際音楽新人オーディション2025 in Asia」に参加し、ヤナーチェクの「ピアノソナタ『1905年10月1日 街頭にて』(JW. Ⅷ/19)」を演奏しています。この演奏の様子はYouTubeでも公開されています。
また、2025年2月8日には京都芸術センターで開催された「第7回藝文京コンサート『ピアノの時間』」にも出演し、ヤナーチェクのピアノソナタを演奏しています。
安藤さんは演奏家としての活動だけでなく、チェコの作曲家ヤナーチェクに関する研究も行っており、「合唱曲から見たL.ヤナーチェクの初期(1873-1885年)における民謡観――クシーシュコフスキー及びドヴォジャークとの比較を通して」というテーマで研究発表も行っています。
受賞記念コンサート情報
コンクール各部門の最優秀賞受賞者による受賞記念コンサートが、2025年7月21日(月・祝)に宗次ホール(名古屋市)で開催されます。
- 開演:13:30(開場13:00)
- 会場:宗次ホール
- 出演:コンクール各部門の最優秀賞受賞者
- 主催:一般社団法人日本チェコ楽友協会
- 特別協賛:宗次ホール
- 協賛:名古屋音楽大学(チェコ国立芸術アカデミー提携校)、名古屋アイクリニック、エンモコンサーツ、聖ヴァーツラフ音楽祭(チェコ)
- 協力:一般社団法人ジモートアート、堺アルフォンス・ミュシャ館、カワイ名古屋、名古屋ピアノ調律センター(PETOROF輸入代理店)、ヤマハミュージック名古屋店、全音楽譜出版社
- 後援:チェコ共和国大使館、チェコセンター東京、チェコ政府観光局
コンサート当日は「Czech Park(チェコパルク)」と題したイベントもロビーで開催され、アルフォンス・ミュシャのオリジナルグッズ販売、チェコの有名なビールやワインの試飲、本場の職人による焼き菓子の販売などが予定されています。
関連リンク
安藤元宏さんの今後の活躍と、チェコ音楽の発展に寄与する若手音楽家の活動に、引き続き注目が集まることでしょう。
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