チョ・ソンジン、待望のラヴェル全集をリリース
2025年2月17日、ドイツ・グラモフォンからチョ・ソンジンによるラヴェルのピアノ独奏曲全集が発売される。
ラヴェル生誕150周年という記念すべき年に発表される今回のディスクは、彼の長年の夢であったラヴェル作品への本格的な取り組みの集大成となる注目の録音だ。
パリで培われた感性
30歳を迎えたチョ・ソンジンにとって、ラヴェルとの出会いは18歳でパリに留学した時期にさかのぼる。
フランス近現代音楽の名手、ミシェル・ベロフのもとで研鑽を積んだ彼は、パリでの生活を通じて自然と身につけたフランス文化への理解を、音楽表現に反映させてきた。
2015年のショパン国際ピアノコンクール優勝時も、練習の合間にラヴェルのピアノ協奏曲を聴いていたというエピソードが残されている。
ピアノ独奏曲の網羅
今回のアルバムには、初期の「グロテスクなセレナード」から、「鏡」「夜のガスパール」といった中期の代表作、そして円熟期の「クープランの墓」まで、ラヴェルのピアノ独奏曲が全て収録される。
2枚組CDとして発売されるこのアルバムは、ラヴェルの創作の軌跡を辿る貴重な記録となるだろう。
2024年には日本でもオール・ラヴェル・プログラムのリサイタルを開催し、好評を博したチョ・ソンジン。
単なる美しさや透明感だけでなく、熱さや強さ、遊び心といった多面的な要素を備え、圧倒的な音楽性と透明感のある音色に定評のある彼が、ラヴェルの複雑な音楽世界をどのように描き出すのか、大きな期待が寄せられている。
【アルバム情報】
タイトル:Ravel The Complete Solo Piano Work
アーティスト:チョ・ソンジン
発売日:2025年2月17日
レーベル:Deutsche Grammophon
形態:2CD
(参考サイト:https://www.sounds-venlo.nl/4720596-seong-jin-cho-ravel-the-complete-solo-piano-work/)
コメントを残す